医療レーザー脱毛のメリットは?気になる仕組みと料金・痛み・効果
脱毛サロンやエステで施術されるのは光脱毛。一方、クリニックでレーザーを使って行う脱毛は医療レーザー脱毛です。
光脱毛と医療レーザー脱毛は、脱毛効果はもちろん、施術してくれる人に医学的知識があるかないか、トラブルが起きた時の処置のスムーズさが違います。
医療レーザー脱毛ならではのメリットとデメリット、費用や効果まで詳しくご説明します。
医療レーザー脱毛と光脱毛はどう違う?仕組みと効果
脱毛に通おうと思って調べてみたら、「サロンは光脱毛、クリニックは医療レーザー脱毛」という違いがあることに気づくでしょう。
このふたつ、実はレーザー(またはフラッシュ)を毛のメラニン色素に当てて毛根にダメージを与えて脱毛する(あるいは毛を生えにくくする)という原理は同じです。
違うのは使っているマシンの脱毛効果で、クリニックで使っているマシンのほうが脱毛効果が高いです。
医療レーザー脱毛と光脱毛の仕組みと効果の違いを紹介します。
医療レーザー脱毛なら毛根を破壊できる
医師が常駐しているクリニックでは、毛根を破壊できるほどパワーが強い医療用レーザーを使うことができます。
火傷などのトラブルがあった時、サロンには医師の資格がある人がいないためすぐ治療ができないからです。クリニックなら、トラブルがあっても医師が常駐しているからすぐ対応できます。
そのため、強いパワーの医療用レーザーを使うことができるのです。
医療レーザー脱毛は脱毛完了まで1年程度と短い
毛根を破壊できる医療レーザー脱毛と、そこまではできない光脱毛なら、脱毛効果が高いのは断然医療レーザー脱毛ですよね。では実際、どれくらい効果に差があるのか確認してみましょう。
レーザー/光 | 脱毛完了までにかかる回数 | 脱毛完了までにかかる期間 |
---|---|---|
光脱毛 | 12~24回 | 2年以上 |
医療レーザー脱毛 | 5~7回 | 数カ月から1年程度 |
医療レーザー脱毛にかかる料金と支払方法
脱毛は保険がきかない自由診療なので、医療レーザー脱毛にかかる費用は通うクリニックによって異なります。
人気があるクリニックの全身脱毛とワキ脱毛の料金設定をまとめました。参考に、光脱毛サロンの費用も載せましたので、比較してみてください。
クリニック | プラン名 | 料金(税込) |
---|---|---|
湘南美容外科 | パーフェクト全身コース6回 | 435,370円 |
リゼクリニック | 全身脱毛5回コース (顔、VIO除く) |
299,000円 |
アリシアクリニック | 全身脱毛セット5回 (顔、VIO除く) |
288,750円 |
【サロン】シースリー | 全身脱毛 (無償メンテナンスつき) |
382,400円 |
クリニック | プラン名 | 費用(税込) |
---|---|---|
湘南美容外科 | ワキ無制限 | 3,400円 |
リゼクリニック | 両ワキ5回 | 18,800円 |
アリシアクリニック | 両ワキ5回 | 13,750円 |
【サロン】ミュゼプラチナム | 両ワキ無制限 | 100円※ |
全身脱毛の費用が安いアリシアクリニックは、関東中心に展開しており、ホテルのように綺麗なロビーや待合室が特徴です。
また、アリシアクリニックには回数無制限で全身脱毛ができるプランもあります。詳しくは「全身脱毛の回数無制限コースを比較!おすすめのプランも紹介」の記事で解説しているので、参考にしてください。
クリニックでの医療レーザー脱毛で全身脱毛をする場合には費用が高くなるので、分割払いも受け付けてくれます。
分割手数料がかかるため、一括払いより少し総額が高くなってしまうデメリットはありますが、一括で支払うのが厳しい人にとっては助かりますね。
クリニック・プラン | 一括払い | 分割払い(24回) |
---|---|---|
リゼクリニック | 全身脱毛5回コース 299,000円 |
月々13,000円 |
「医療脱毛は痛い」は過去の話?痛みを抑えたマシンが続々登場中
医療レーザー脱毛用マシンは1種類だけではありません。一般的なのはアレキサンドライトレーザーとダイオードレーザーですが、そのほかにも新機種がどんどん開発されているんです。
痛みを抑えたマシンも開発されているので、近い将来には「医療レーザー脱毛は痛い」というイメージが消えてしまうかもしれません。
クリニックで使われている主な医療レーザー脱毛用マシン一覧
現在日本のクリニックでよく使われているのはこれらのマシンです。主流のダイオードレーザーなどにはいくつかの機種がありますので、クリニックによって使っているマシンの名前は違います。
それぞれの特徴をまとめたので、クリニックを選ぶ際の参考にしてください。
主なマシンの種類 | 特徴 |
---|---|
アレキサンドライトレーザー | 皮膚を冷却しながらレーザーを当てるので、冷却ジェルなしで痛みを軽減できる。 【導入クリニック】湘南美容外科、フェミークリニックなど |
ダイオードレーザー | 照射範囲が広く短期間で脱毛施術が可能。 【導入クリニック】フェミークリニックなど |
ロングパルスヤグレーザー | ダイオードレーザーなどより深部までレーザー光を届けることができ、VIOラインや産毛の脱毛に効果的。 【導入クリニック】リゼクリニック、フェミークリニックなど |
ライトシェア・デュエット | 皮膚を吸引して伸ばして毛のメラニンを狙い撃ちできるため、他のマシンに比べて痛みが少ない。 【導入クリニック】リゼクリニック、アリシアクリニックなど |
メディオスターNeXT PRO | ダイオードレーザーを細かく照射し、毛根ではなくバルジを破壊する。痛みがほとんどなく、色の濃い肌にも照射可能。 【導入クリニック】湘南美容外科、リゼクリニックなど |
いくつかのマシンが導入されていて、相談のうえで選べるクリニックもありますよ。
その場合、使うマシンによって値段が変わることがあるので、費用もしっかりチェックしてくださいね。
あの高須院長も太鼓判!最先端マシンのメディオスター
紹介したマシンの中で、特にユニークなメディオスターNeXT PROについて詳しく紹介します。
日焼け肌や黒ずんだ肌でも脱毛でき、痛みもほとんどないので、有名な高須クリニックの院長先生も「痛みがなく1年ほどで脱毛完了できる」と絶賛している脱毛マシンです。
メディオスターNeXT PROは、これまでの「毛根を破壊して脱毛」という脱毛マシンとは違い、毛根より皮膚に近いところにあるバルジ領域という組織を破壊して脱毛します。
バルジは発毛を促す発毛因子のもとになっていて、ここを破壊すれば「発毛しろ」という命令が出なくなり、毛の再生を止められます。
メディオスターNeXT PROが日焼けした肌にも照射できるのは、いくつか理由があります。
- バルジ領域が毛根より浅い位置にあるので、弱いレーザーでも届く
- レーザー光をメラニン色素に反応させる仕組みではなく、バルジ領域に熱を溜めてダメージを与える
医療脱毛で効果が出ない!?医療レーザー脱毛の落とし穴
サロンでの光脱毛に比べて脱毛効果が高い医療レーザー脱毛ですが、医療レーザー脱毛でもなかなか効果が出ない人や、効果が出にくい部位もあります。さらには、そもそもレーザーを当てられない部位もあるので、医療レーザー脱毛を検討している人は注意が必要です。
皮膚が弱いとレーザーの出力を下げられてしまう
医療レーザー脱毛の効果がでにくい人の特徴のひとつは、皮膚が弱く痛みを感じやすいことです。
皮膚が弱くてレーザーを当てた時に赤みや痛みが強く出る人だと、レーザーの出力を下げて施術されます。そうなると、効果は当然低くなってしまいます。
ただし、医療レーザー脱毛の場合は麻酔が使えますし、施術後に痛み止めを処方してもらえるところもあります。
せっかく通っているのに脱毛効果を低くしたくないと、痛みや赤みを我慢しながら強いパワーで照射してもらおうと頑張る人もいます。
しかしこの場合は「また今日も痛みに耐えるのか!もうクリニック行きたくない!!」といった精神的苦痛をともないます。
施術間隔が長く開きすぎると効果がでにくい
定期的に脱毛に通うことができない人も、脱毛の効果が出づらいです。
脱毛は毛が生え変わるサイクル(毛周期)のなかで、毛根が元気で毛が伸びていく時期(成長期)に行うのが一番効果的です。
医療レーザー脱毛なら、最初は1~2カ月に1回程度通います。脱毛が進んで毛が少なくなってきたら、1回の施術で効率よく脱毛できるように毛が生えそろうのを待って3~4カ月に1回通うのが平均的なサイクルです。
定期的に通えなかったり長期間施術ができなかったりして毛周期とずれてしまうと、効果が低くなってしまいます。
毛周期と脱毛については、次の記事で詳しく解説しています。
レーザー脱毛の効果が出にくいのは剛毛密集地帯と産毛
一般的にレーザー脱毛で使われているアレキサンドライトレーザーやダイオードレーザーだと、メラニン量の少ない産毛や、逆に密集して太い毛が生えてるVIOラインや男性の髭などには効果がでにくいです。
産毛が多い背中や、VIOラインを脱毛したい人にとっては残念ですね。
ただし、クリニックが導入しているマシンによっては、産毛や剛毛も効果的に脱毛することができます。例えばロングパルスヤグレーザーなら産毛や剛毛にも効果的です。
ダイオードレーザーは日焼け肌や黒ずみ肌には使えない
これはレーザー脱毛の仕組みに関わっています。ダイオードレーザーなどはメラニンに反応して毛根を破壊しますね。しかし、日焼けしたり色素沈着で肌のメラニンが増えていると、肌のメラニンにも反応して肌を傷つけ、強い痛みや火傷を引き起こします。
この場合、「メディオスターNeXT PRO」を導入しているクリニックなら、日焼けや色素沈着がある肌でも施術が可能です。
火傷や硬毛化に注意!医療レーザー脱毛の副作用と注意点
レーザー脱毛を受ける前に、リスクがあることも知っておきましょう。先ほども紹介した火傷のほか、毛嚢炎や色素沈着、硬毛化の危険性もあります。
日焼けしていなくてもレーザーのパワーが強すぎると火傷
日焼けしていると火傷のリスクが高まりますが、日焼けしていなくてもレーザーが強すぎると火傷や痛みの原因になります。
もちろん、火傷しないように肌の色などに合わせて慎重に出力を調整するのですが、どうしても起こってしまう可能性はあります。クリニックならすぐに処置してもらえますが、しばらくはあとが残ってしまいます。
ニキビみたいな赤いプツプツができたら毛嚢炎
脱毛後にニキビに似た赤いプツプツができたら、毛嚢炎です。脱毛でバリア機能が弱まった毛穴に、ブドウ球菌が入ってしまうことが原因で起こります。
皮脂腺が多い背中や、ワキやVラインのように毛が太い部位で発生することが多いです。通常は2週間程度で事前になおりますが、なかなかなおらないようならクリニックに連絡して診察してもらいましょう。
ニキビと同じように跡が残ってしまうこともあるので、毛嚢炎になったらつぶしたりこすったりしないように気を付けてください。
毛が増える・太くなる増毛化と硬毛化の恐怖
産毛が太くなる硬毛化や増えてしまう増毛化も、レーザー脱毛のリスクのひとつです。脱毛したのに毛が増えたり太くなってしまうなんて最悪としか言いようがありませんが、背中やお尻などの細かい毛が多い部位で起こる可能性があります。
原因はよくわかっていませんが、毛根にダメージを与えるまで至らないレベルのレーザーだと、逆に毛根を元気にしてしまって毛が太くなったり増えたりするようです。
リゼクリニックなどは、火傷や硬毛化・増毛化が起こった時には、診察や薬代、追加のレーザー脱毛料金を無料にしてくれる保証制度を設けています。
硬毛化について詳しくは「産毛が硬毛化する可能性大!お腹を脱毛するときの注意点」の中で紹介しています。
レーザー脱毛は進化中!サロン脱毛より早く効果が出る
光脱毛サロンの広告は電車やネットにあふれていますが、クリニックでの脱毛については広告も少ないのであまり知らなかった人もいるでしょうし、「高くて痛いというイメージだから敬遠していた」という人も多いかもしれません。
けれど、医療レーザー脱毛は光脱毛より効果が早く出るというメリットがあり、麻酔やマシンの種類で痛みも軽減することも可能です。費用は光脱毛サロンよりやはり割高ではありますが、分割払いにすれば月々1~2万円の出費に抑えることも可能です。
脱毛を検討する際には、光脱毛だけではなくて医療レーザー脱毛も検討してみてはいかがでしょうか。
※記載されている内容は2017年7月現在のものです